坂手島 さかてじま



三重県鳥羽市 坂手島(左側が鳥羽湾) 2018年3月12日・撮影

江戸川乱歩の名作「パノラマ島綺譚」のM(三重)県S(志摩)郡の南端にある小島・「沖の島」とはここのことかと思ったりした。夕暮れや夜の闇、払暁の中に島々を眺めていたら、そのように見えてきたからだ。だが、それは当然のことながら間違っていた。小説の中ではパノラマ島は船で1時間半ぐらいの沖という設定になっている。
写真より右側にある菅島は、奇怪なまでに全島が採石場と化していて、パノラマ島建設中かとも見えたが、それでもそれがモデルの沖の島ではなかった。パノラマが幾重にも複雑に組み合わされたような景色は、この現実の世界にはないのだから…。
 (2018.3.17更新)



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